囁き(うたかた)♪

旧 *Lotus Gate blog
麻井シキは詩を書かない( ,,Ծ ◡ Ծ,,)

〈かつて歌い旅した詩人たちのようには詩を信じられない人間もこのように〉
詩とはこういうものだ
かつて歌い旅した詩人たちのようには詩を信じられない人間もこのように詩を書く
詩的な気分にならず 詩のように聞こえず見えずに詩であれ
森にとっても森の全てであることを無くして森を無くして森の全てであればいいのだとおも
  う
蟹のない蟹の神様よ
詩 Advent Calendar 2016 1220 麻井シキ

〈たぶんこっそり見られたがってる わたしたち〉
本読むきみの手 目
うしろからこっそり見てたりする。
たぶんこっそり見られたがってる
わたしたち
ロマンスの決まりを教わり説いてまわっているわたしだけ
情緒を細かく[]いてわたしに泣いてるあなた
もうすぐこの世界も終わる
わたしは一冬の虫になる
白く濁った
詩 Advent Calendar 2016 1219 麻井シキ

〈。が。〉
詩を書く事を書く
。が。
世界を無にする事
言葉の・中・に私がいること
私の為の全ての飾りはひとのもの
私の自然な身振りを無にする事
私の仕草は世界の為だもの
感覚は論理の為のもの 感覚の根拠を外に置いてくること
置き忘れない事
私の在ることを言葉の中に消し去る事
詩 Advent Calendar 2016 1218 麻井シキ

〈詩は言葉そのものなので意味なんてないよ〉
この詩は何かを言おうとするだろうか
  (人は何かを言うのに)
詩は言葉そのものなので意味なんてないよ
言葉にとっていちばんじゃまなのはあなたですし
あなたはわたしですし
音なんて無いし
形なんて無いけど
イメージと自然と人との体積が、あなたとわたしの敵
てき
詩 Advent Calendar 2016 1217 麻井シキ

〈物と規則という語がお似合いの私〉
ある冬の夜でもかまわないのだが
  私は感動を見た
それは自然の風に乗って来た
小人たちがそれを掘り出していた
自動機械
詩の自動機械 、
物と規則という語がお似合いの私
小人は死ぬことができない
詩 Advent Calendar 2016 1216 麻井シキ

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